健康が気になる方へ

人は血管とともに老いる

皆さんはこの言葉をお聞きになったことがあるでしょうか? これは医学教育の基礎を築いたウィリアム・オスラー(1849〜1919)の言葉です。

私たちの身体には血液を心臓から全身に送る動脈と心臓に戻す静脈、そして細胞と血管の仲介をするリンパ管が巡っています。そこを流れる血液やリンパ液は身体を作る細胞の一つひとつに酸素と栄養を与え、老廃物を排出しています。

ところが常に血圧の刺激を受けている血管は、年齢を重ねるごとに弾力が低下したり、コレステロールが血管内に付着して狭くなったり傷ついたりして、酸素や栄養が十分に行き渡らなくなります。これが「人が血管とともに老いる」といわれる所以で、高血圧や高脂血症、糖尿病を患う人はなおさらです。

ですから健康のためには、血管を傷つきにくいしなやかな状態に、血液を流れのよいきれいな状態に保つことが大切です。しかし、自己流の努力だけでは、マイナスの状態を引き起こすことがあります。例えば、健康のためにジョギングを始めたら腰や膝を痛めてしまったり、体重を減らすためにカロリーコントロールをしていたら栄養失調になったり、といったことはよく耳にします。

だからこそ、健診などによって自身の健康状態を客観的データとして把握し、専門医による的確かつ継続的なアドバイスとサポートが必要になるのです。専門医とともに血管・血液を健康な状態に保ち、全身の健康と若々しく健やかな人生を目指しましょう。